【マスターデュエル新弾解説】なぜ、新弾は”ヤバい”のか【HERO相剣】
こんにちは、ふーたです。
GWももう終わりというこの時期にやってまいりました突然の新弾発表。
既存の紙でやっていた勢の中で
「終わった」
「マスターデュエル終了のお知らせ」
と言った言葉が飛び交っていて、マスターデュエルから始めた方は動揺しているかと思います。
実際、前回の追加とは比較にならないほど大幅な環境の変化が起こるので、今回の記事ではどれくらい強力なのか、また環境はどう変わるのか解説していきたいと思います。
(※情報が交錯していたのでとりあえず実装可能性のあるといわれていたカードをピックアップしていますが、公式発表に書かれていなかったカードは実装されない可能性が高いことはご了承ください。(あかな))
1.全てを破壊する男
まずは最初にお話しするべきはこのカード、デストロイフェニックスガイをおいて他にいないでしょう。
フリーチェーンで自分の場を含むカード2枚を対象に取らず破壊する効果、そして破壊された次のターンのスタンバイフェイズにD-HEROを蘇生する効果の二つの効果があります。
攻撃力ダウンも出張ではそこまでだけどHEROデッキだと超厄介!(あかな)
このカード、ぱっと見そこまで強力なカードには見えないでしょう。
事実、紙でのリリース直後は後述する相剣やふわんだりぃずに注目の声が集まっており、このカードが注目され始めたのは発売から少し経ってからのことでした。
このカードの効果は自身を破壊すれば実質ノーコストで破壊可能であり、また蘇生効果も破壊されれば戦闘、効果を問わない為非常に場持ちの良いモンスターとなっています。
このカードの最大の武器、それはフュージョン・デステニーと捕食植物ヴェルデ・アナコンダによる圧倒的な出張性能にあります。
フュージョン・デステニーは発動後に特殊召喚縛りがつく為、展開し切った後に出せばほぼ制約無しで召喚が可能です。そのため、このカード単体ではなく妨害のオマケとしてこのカードが出てくることが多いです。
ヴェルデ・アナコンダの効果はフュージョン・デステニーにも対応している為、デストロイフェニックスガイは実質リンク2のモンスターとなります。
そして融合素材によく使われるのが、ディヴァインガイとダッシュガイです。
特にディヴァインガイは手札が0枚の時に墓地から除外して2枚ドローする効果も持っており、デストロイフェニックスガイが壊獣などでやられてもあっさり立て直すことができます。
以上の点から、ふわんだりぃずのような構造上出てこないデッキ以外ではほぼ確実に採用されているモンスターとなり、今後うんざりする程みるモンスターとなるでしょう。
同時実装されるかもしれないディナイアルガイや、既存のディアボリックガイ、ドローガイなど、デステニーヒーローには強力な墓地効果持ちが多いので拡張性も高い!特にディナイアル+ディアボリックガイを墓地に落としておけば、墓地効果だけでリンク3分の素材が立てられるので、闇属性リンク3の幻影騎士団ラスティ・バルディッシュから動く幻影騎士団などでは超強力!(あかな)
2.ミッドレンジ最強の剣
続いて、マスターデュエルでブイブイ言わせている鉄獣からミッドレンジ最強の座を奪い取った、相剣を見ていきましょう。
このデッキを一言で言えば、「1枚でシンクロするテーマ」です。
相剣は星4チューナーを自力で生み出し、高レベルシンクロに繋げるテーマとなっており、その扱いやすさと強力な効果からシンクロに初めて触る人にとっても扱いやすい優良テーマです。
このデッキの初動札は相剣師ー莫邪で、このカード+相剣カード1枚から下記のルートで2妨害を構えることが可能です。
1.相剣師ー莫邪を場に出し、手札の相剣カードを見せてトークンを生成
2.相剣大師-赤霄をシンクロ召喚、莫邪のドロー効果と赤霄のサーチ効果を解決
3. 赤霄でサーチした相剣軍師ー龍淵を相剣カードを捨てて特殊召喚+トークンを生成
4.相剣大公ー承影をシンクロ召喚、龍淵の効果で1200バーン
これでフリーチェーンの無効効果+そのタイミングでの場と墓地の除外という、強力な布陣を敷くことが可能です。
相剣の強力な点は、上記のルートがかなり安定して行える点と、手札消費がかなり抑えられる点にあります。
相剣は万能サーチカードの龍相剣現、デッキからリクルートが可能な白の聖女エクレシアと言ったサーチ・リクルート手段が多いので上記展開ルートに入りやすく、また手札も1枚しか消費しないためその分の手札を手札誘発や罠などの相手の妨害に回すことができます。
増殖するGやニビルといった展開抑制札には弱いものの、最小限の手札で展開し残りを豊富な手札誘発で相手を封じ込めるという最近の遊戯王のトレンドのお手本の様なデッキなので、使い手もかなり多くなると思われます。
相剣は相剣側のコストとして公開、除外するカードも幻竜族ならなんでもいいだけじゃなく、サーチカードの龍相剣現も幻竜族ならなんでもサーチできたり、天威や真竜などの既存の幻竜族カテゴリーとの相性が良いのも使いやすい!相剣真竜はVFD存命のマスターデュエルならフルパワーで再現可能!
シンクロ縛りもチューナーが場にいる間だけで、シンクロ召喚をすれば消えてしまうので、シンクロモンスター同士のエクシーズでドラッグラビオンからのヌメロンドラゴンなどを投げることも可能。(あかな)
3.ふんわりした名前からのえげつない渡り鳥
シングル戦というマスターデュエルの状況を考えると、恐ろしいのが新テーマ「ふわんだりぃず」です。
ほのぼのしたイラストとゆるい名前が特徴的なテーマですが、紙で対戦した人によっては忘れられないトラウマを産み付けかねない恐ろしいテーマとなっています。
このテーマは通常召喚と除外よって展開するテーマで、既存のテーマですと妖仙獣が似たような動きをしているかと思います。
このテーマは下級の鳥たちが皆召喚成功時に手札から後続を召喚する効果を持っており、次々と通常召喚を連鎖して展開していきます。
最後に行き着くのがふわんだりぃず×えんぺんであり、特殊召喚モンスターに制約を加えると共に相手ターン中でも召喚可能となるふわんだりぃずの謎の地図やふわんだりぃずの夢の町などをサーチし、相手の妨害札を探します。
カード持ってんかった
そして相手ターン中にも通常召喚を行い、相手を封殺して勝つのが必勝パターンです。
ひどい時には烈風帝ライザーを何度も呼び出してドローロックを仕掛け、一方的にハメることすら可能です。
このデッキの長所は他のデッキの対策札、特に増殖するGに引っかからない点にあります。
デストロイフェニックスガイのために墓地対策を厚くするとこのデッキに当たりそれらが全て腐る…という地獄があり、このデッキの登場により除外を封じるアーティファクト ロンギヌスの価値が大きく向上しました。
またディメンションアトラクターを無理なく採用できるという点も大きな長所であり、相手によっては実質ターンスキップのような効果を得ることも可能です。
ただし、現状だと初動を止められただけで一気に動けなくなるという欠点から後手を取ってしまうとかなり苦しいという点や上級ばかり来て動けなくなる…という手札事故のリスクといった欠点も存在します。
…まぁ、OCGでは登場の次の弾でそれを解決する末恐ろしいカードが実装されてしまうのが恐ろしい点なんですが…。
このデッキの対策として魔法・罠破壊を多めに積んでおくというものがあります。相手ターンでの展開は魔法・罠に頼っているので、積極的に魔法・罠を叩き割っていきましょう。
対戦している時の感覚としては、エルドリッチに近いと個人的には思います。
本当この時点では意外と脆いデッキだからライトニングストームと無限泡影積んでればわんちゃんあるから諦めずに戦おう!(もう使う側の目線じゃない)
多分今回のパックでは来ないけど。(あかな)
4.異世界転生は遊戯王でも強い
続いて現在の紙でも多くのデッキで使われている最強出張パーツ、勇者セットです。
まず紹介するのはこのカード、アラメシアの儀です。
勇者も持ってねぇ……
ざっくり言えばこのターン通常召喚したモンスターの効果を使わない代わりに攻撃力2000のトークンを生み出し、追加で勇者トークンの名前の入ったカードのモンスターをサーチできる運命の旅路を置くことができます。
何でこれだけのカードが強力なの?と思う方いらっしゃると思います。
答えは単純、サーチ先がヤバすぎるからです。
それが流離のグリフォンライダーです。
実装前禁止もありえる
勇者トークンがいれば場に出すことができ、さらに万能無効効果まで持っています。
このカードの真価は相手の手札誘発、特にニビルを封殺できる点にあります。
アラメシア→旅路→手札コスト1枚を使ってグリフォンライダーと繋げばそれだけで妨害を成立させることができ、通常召喚の効果が使えないデメリットを差し引いてもお釣りが来るレベルです。
また、勇者パッケージには騎竜ドラゴバックという優秀な後手まくり札も存在しており、これも旅路があればモンスターを場に出すだけでサーチすることが可能です。
これらの恩恵を最大限生かしたのが幻影騎士団であり、環境ではフュージョン・デステニーが規制で消えるまで【幻影勇者デストロイ】が猛威を振るいました。
アラメシアの儀をサーチできる水遣いを墓地へ送ることができる彼岸の黒天使ケルビーニが立てられるレベル3モンスターを多用するデッキにとってはもはや今のOCGでは使わないことが考えられないほどのカードパワーですが、正直出来ることが多すぎるカードなので少なくとも1か月は来なそうで感謝。
通常召喚しない天威なんかはもちろん、通常召喚したあとそのままフィールド上で効果を使うわけじゃない電脳やプランキッズのようなデッキとも好相性。(あかな)
5.今後の環境の影響
今後の環境の傾向として、カードパワーがカジュアルデッキが環境デッキに一矢報いるのが非常に難しい環境になっていくと言えます。
少ない手札消費で動けるということはその分の枚数を手札誘発に割けるという点にあり、1枚止められる=死みたいなデッキが生き残るのはかなり厳しい世界になっていきます。
特にデストロイフェニックスガイが飛び交う環境となると魔法・罠に頼るデッキは向かい風であり、特に僕の愛用するデッキでもあるペンデュラムデッキはかなり厳しい立場に置かれてしまうでしょう。
マギストスの未来はどっちだ……!
あと先攻展開でサクッと〆るお互いにサレンダーしやすいデッキよりも割と真面目にゲームするデッキが増えると思うので若干ランクマッチの所要時間長くなる気がする。
フューデス撃たれて即投了とかしてたら下手すると後手全部投了になっちゃうからね……(あかな)
6.終わりに
今回はこんな感じです。
終わった、サービス終了、なんて言われてますがそういう環境にはそういう環境なりの楽しさがあります。
今回挙げたテーマ、全て紙で組んで回してみましたし対戦もしてきましたが、これはこれで非常に楽しいゲームです。
ユーチューバーやインフルエンサーは面白がって終わり終わりと叫びますが、決して終わりません。なんなら今のアルデク6妨害とかVFD朱雀や十二獣アーゼウスも終わってる度合いは大して変わってません。(OCGでは滅んだはずの奴多すぎぃ!!(あかな))
新環境、めちゃくちゃ楽しいので是非楽しんでいきましょう。新たなデッキを見るのはかなり楽しい体験ですよ!