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【遊戯王】図書館エクゾの本質 ― エクゾパーツが揃わない ― 【友人寄稿】

デュエプレのナヤスライランクマで使ってた地雷デッキキチガイ友人からの寄稿記事です。備考ですが私は活路派です。

gomideck.hatenablog.com

図書館エクゾの「3要素」

以下のレシピを見てほしい。図書館エクゾの一例である。

様々なカードが入っているが、このデッキには基本的に3種類のカードしか入っていない。

「成金ゴブリン系」「王立魔法図書館系」「エクゾパーツ系」である。

これらの3種のカードを一言で説明するならば

 

「何もしないカード」、「手札が増えるカード」、「手札を失うカード」である。

 

成金ゴブリンやチキンレースなどはカードをドローできるが、手札の枚数は増えない。

1枚が1枚に。2枚が2枚に。そして5枚が5枚になるだけのカードである。

遊戯王の初期手札は5枚か6枚。成金ゴブリン系を使っても決して手札は6枚以上増えないのだ。

 

そこで必要なのが「王立魔法図書館系」のカードだ。この中で唯一手札が増やせる。

単純計算であるが、成金ゴブリン系を3枚で効果が発動し1枚ドローできるので、成金ゴブリン系が1.33枚ドロー分の価値を生み出すことができる。

 

これでエクゾパーツをそろえることができる。勝ったな。

 

…何か忘れていないだろうか。 そう、「手札を失うカード」を考慮に入れていない。

 

エクゾデッキの矛盾

エクゾデッキは矛盾を抱えたデッキだ。

エクゾパーツを手札に集めなければならないのに、エクゾパーツが手札くると何もできなくなる。

手札にあるエクゾパーツは揃わない限りなんの役目も果たさない。成金ゴブリン系でこれらのカードを引くと、「手札を1枚失って」しまう。

 

手札を失うカードはエクゾパーツだけではない。2枚目以降の魔力掌握や王立魔法図書館や強欲で謙虚な壺、使わなかったサモプリ、手札断殺、打ち出の小槌…

これらのカードは上述した1.33枚ドローの恩恵をあっという間に食いつぶす。

 

途中の過程がどうであれ、最終的には手札が

「右手」「左手」「右足」「王立魔法図書館」「サモプリ」「魔力掌握」

のようになる悲惨な結末がまっている。

 

エクゾパーツは揃わない。図書館エクゾは死んだのだ。

第4の要素「コンバータ系」

解決するには「手札を失うカード」をなんとかして「何もしないカード」以上にしなければならない。変換をする「コンバータ系」のカードが必要だ。

 

 上記のレシピでそれを担っているのは「手札断殺」と「闇の量産工場」である。

手札断殺でエクゾの手足4枚を落とせば、手札のエクゾをドローソースに変えられる。

そして闇の量産工場1枚で、2枚の手足の価値を生み出せる。

 

…そう。実はこのレシピ。「手札断殺でエクゾの手足以外を絶対に捨ててはならない」という隠れた鉄則がある。。

 

いくら手札が事故っていても、手札断殺で手足以外を捨てたとたんに勝利が絶望的になる。その行為は死期の先延ばしでしかない。

余った「王立魔法図書館」「サモプリ」「魔力掌握」などをコストにすることもできない。

闇の量産工場が1アドのカードから、1枚を失うディスアドカードになり果てるからだ。

 

つまり上記のレシピがうまく動くためには、常に手札に手足が2枚ある状態で断殺を使い続けなけばならない。

それまでは、残りの手札3枚程度でやりくりする必要がある。

そしてそれらの数少ない有効手札は、「手札を失うカード」で圧迫されてくだろう。

はっきり言う。エクゾを揃えるのは無理だ。

 

さらに言えば手札断殺自体が手札を失うカードであり、灰流ううららや無限泡影が渦巻く環境で相手に2枚ドローは絶対にさせたくないという事情もある。

そもそも相手の手札が1枚以下だと発動すらできない。

 

つまり上記のレシピ。「エクゾデッキなのにほぼパーツがそろわない」という悲しいレシピなのだ。

多少レシピを変えようと、この結論は変わらない。

図書館エクゾは死んだのだ。無慈悲である。

 

「ワンワン」こそが「図書館エクゾ」を救う

手札断殺と闇の量産工場以外で、「手札を失うカード」を「何もしないカード」に変換できないのか。

条件がゆるく、柔軟に対応でき、エクゾパーツ以外も変換できるような都合のいいカード。 … …… ………

 

実はある。「ワンダー・ワンド」と「ワン・フォー・ワン」である。

動きは単純。

「ワン・フォー・ワン」で手札の「手足」を捨て、「手足」をリクルートする。

リクルートした手足を「ワンダー・ワンド」で2枚ドローに変える。

3枚の手札消費で2枚ドローできる。

手札は減っているが、枚数以上の効果が期待できるすばらしいコンボだ。

 

1つ目のメリットは、デッキ内のエクゾパーツを抜けることだ。

ドローしたカードがエクゾで事故ったというリスクを減らせる。

 

2つ目は、条件がゆるくなったことだ。

断殺軸では手足の2枚を捨てる必要があったが、ワンワン軸では1枚でいい。

発動条件がゆるく打てる可能が高い。

 

3つ目は、ワンダー・ワンドはエクゾパーツ以外にも使えるということだ。

用済みのサモプリや、最後の一押しなら図書館をサクってもいい。

ワンダー・ワンドは量産工場のために手足を墓地に送る手段でもあるが、ワンダー・ワンドが足りなくなったらリンクリボーあたりで場から落とせばいい。

 

動かしてみると目に見えて成功確率が上がる。図書館エクゾはたぶんこれが一番安定すると思います。(本当?:あかな)

 

隠し味の「二重召喚」

なぜか入ってる「二重召喚」。実は安定度上昇に貢献している。

王立魔法図書館を2体だせれば成功率はグンとあがり、無効化系を1回やり過ごせる。

ドローしまくるので手札には高確率でくる。使用頻度は高い。発動に制限がないので魔力カウンターを乗せるのにも使える。

手足を召喚してワンダーワンドに使うのもいいし、サモプリや断殺のコストに使う手もある。

 

言い忘れていたが、手札断殺が1枚ピン差しされているのは安定度上昇のためだ。

最初のレシピとは役割が大きくちがう。手足以外をコストにしてもよくなっている。

小槌。図書館、魔力掌握、トゥーンワールドあたりがコストとして望ましい。

ただ、図書館が無効化されてもいい状況で使うのがポイント。うらら等を相手に引かれても勝てる状況下で使いたい。 可能な限り最後の引き切りの時に使う。

 

トレパンエクゾ軸

ところで「トレジャー・パンダ」というカードをご存じだろうか。

遊戯王カードWiki - 《トレジャー・パンダー》

「何もしない」カードを1.33アドバンテージに変換でき

「手札を失うカード」を「何もしないカード」に変換できる、

1枚で2役の素晴らしいカードである。

図書館とワンダー・ワンドとワン・フォー・ワンの3枚分の役割をするつよつよカードだ!!!やったね!!

 

…やはり図書館エクゾは死んだのだ。